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小田 治恵; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和; 根山 敦史*
JNC TN8400 99-079, 287 Pages, 1999/09
本報告書では、高レベル放射性廃棄物地層処分の研究開発をサポートする地球化学計算のための2種類の熱力学データベースについて報告する。一つは、SPRONS.JNCであり、この熱力学データベースは、SUPCRTモデル・ソフトウェアの中で考慮されている熱力学的な関係式を基にしており、SUPCRTソフトウェアを用いることで、広範囲にわたる圧力・温度条件(圧力:15000 bars,温度:01000)下での鉱物、ガスおよび水溶液化学種の標準モル熱力学特性・部分モル熱力学特性を計算することができる。SPRONS.JNCは、195種類の鉱物・16種類のガスについて、25、1barの条件下での生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準モルエントロピーおよび体積に関するデータを含むと共に、Maier-Kelly式による熱容量の温度依存式を適用した場合の各係数についても整備している。またSPRONS.JNCは、1147種類におよぶ無機・有機イオンや錯体について、25、1barの条件下での生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準部分モルエントロピーおよびHelgeson-Kirkham-Flowers(HKF)式による温度依存に係わる係数も整備している。SPRONS.JNCは、1991年以降に公開された新たなデータや改訂されたデータを取り入れたものであり、他の同様な熱力学データベースの拡張版である。もう一つのデータベースは、PHREEQE.JNCであり、これは、地球化学計算コードである「PHREEQE」で用いることができる熱力学データベースである。PHREEQE.JNCは、鉱物の溶解反応、ガスの溶解反応、水溶液化学種を含む反応、酸化還元反応について、25、1barの条件下での平衡定数を算出できる様に反応エンタルピーあるいは平衡定数(log K)の温度依存に係わる各係数についても整備している。PHREEQE.JNCに含まれる平衡定数、反応エンタルピーおよび平衡定数の温度依存に係わる係数の全ては、SUPCRTソフトウェアおよびSPRONS.JNCを用いて計算されているので、PHREEQE.JNCとSPRONS.JNCは、同一の熱力学データベースである。またこれらの熱力学データベースに含まれる全てのデータは、基本的な熱力学の定義やSUP
中村 彰夫
Zeitschrift fr Physikalische Chemie, 207, p.223 - 243, 1998/00
固相起電力法(Ni,NiO|安定化ジルコニア|UGdyO)により表記のウラン-ガドリニア固溶体系(y=0.05,0.10,0.20,0.30)の酸素ポテンシャル(g(D)=h(O)-TS(O))を0.0025≦x≦0.18,及び500≦T≦1100Cの範囲で正確に決定した。得られたg(O)データに統計処理を行うことにより、その酸素の部分モルエンタルピー及びエントロピー(h(O),S(O))を、温度T(K),不定比組成(x)及びGd含有量(y)の関数として正確に表す熱力学的表式を導いた。その結果、本系のanti-g(O),h(O),S(O)が、すべて各々のx,Tを含む単一のマスター・カーブで表されることが明らかにされた(その相対的変化のみがyに比例して変化する)。他の温度及びy領域をカバーする文献データとの比較から、ここで導いた表式がT=1500C及びy~0.6の範囲まで適用可能なことがわかった。
中村 彰夫
Journal of Nuclear Materials, 201, p.17 - 26, 1993/00
被引用回数:18 パーセンタイル:83.19(Materials Science, Multidisciplinary)定比組成から正負のずれを示すアクチノイド及び関連フルオライト酸化物MOの熱力学的挙動の全体像を明らかにするために、先に提案した酸素過剰型UOの熱力学モデルを拡張することにより、酸素不足型のPuO(及びAmO,CeO)の熱力学モデルの構築を行った。その結果、これらの系に特徴的な酸素の部分モルエンタルピーh(O)の強いx依存性が、xの正負によらず、長距離クーロン力の変化によって生じると考えられる組成xに依存する欠陥生成エンタルピー項とより局所的な複合欠陥の生成からの寄与を含む項の両者を考慮に入れることにより、定量的に説明できることが示された。また、酸素過剰型UOと酸素不足型(Pu,Ce,Am)Oの欠陥構造の類似性と相違点についても、本結果により定量的議論を行った。